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不動産専門用語辞典

賃貸業界には専門用語が沢山出てきます。しかもまず聞く事の無い単語ばかり。
説明を受けている時に何の事か分からずについつい頷いて済ましてしまう事も。
全く聞いた事も無いよりはなんとなくでもニュアンスが分かればかなり違ってきます。

「あ」ではじまる不動産専門用語

アール

アールを付けるなどと使う。円の半径を表す記号「r」に由来して、曲面や曲線を付けることをいう。

RC 【あーるしー】

「Reinforced Concrete」の頭文字をとったもの。「鉄筋コンクリート構造」という意味である。鉄筋とコンクリートによって、柱・小梁・大梁・スラブ・壁を造り、すべての部分を一体化した構造のこと。
鉄筋コンクリートの部材は、引っ張る力にも、圧縮する力にも強いので、地震に対する安全性が高い構造となる。またすべての部材がコンクリートで一体化され、部材どうしの接合部は剛(ごう)であるので、建築学上の「ラーメン構造」となっている。自重が大きいため、原則的には大空間建築や高層建築に向かない。

IHヒーター 【あいえいちひーたー】

クッキングヒーターのうち、フラット天板の一種。磁力線の働きによって、鍋自体を発熱させて加熱調理するので熱効率が高い。安全性が高く、微妙な温度調整が可能だ。ガスでは難しい、ごく弱い火力を保てるのも利点のひとつ。最近では5000kcal/hのガスバーナーに匹敵する熱量を出すものも登場している。ただし、使える鍋の素材が鉄やステンレスなどに限られるのが難点。金属製でもアルミや銅の鍋は使用できない。

アイランド型キッチン

キッチンの作業台を壁面から分離し、島(Island)型に設けたレイアウトを指す。主に オープンキッチンに用いられる。コンロ・シンクなどあらゆる設備をアイランドカウンターに設置することもあれば、作業台だけを独立させてアイランド状に設けることもある。いずれも作業台を取り囲むようにして複数の人が同時に作業できるのがメリット。家族皆で、または友達と一緒に、料理を楽しみたいというケースにふさわしいレイアウト。

アウトフレーム工法

マンションの住戸を構造的に支える構法に、「ラーメン構造」と「壁構造」がある。ラーメン構造は柱と梁を剛接合するもの。壁構造は壁で荷重を持たせるものでそれぞれ一長一短があるが、ラーメン構法の場合は、柱や梁が室内側に出っ張り(出隅・入隅)、デッドスペースを生み出してしまう。この短所を解消するのがアウトフレーム工法。 柱や梁を住戸の外側に出してしまえば、住戸の室内には柱や梁の出っ張りはなくなるから、部屋を有効に使える。柱はバルコニー側と開放廊下側にあるが、バルコニー側に出すケースが一般的。

上がり框 【あがりがまち】

玄関に段差が設けられて、腰をおろせるようになっているとき、その腰をおろす部分にあたる水平材のこと。高価な材が用いられることが多い。

悪意

私法上の概念で、契約などの法律的な行為の際に一定の事実を知っていることをいう。逆に知らないことを「善意」という。民法などの規定において、事実を知っているかどうかによって行為の効果に違いが生じることがあり、一般に悪意の場合には不利になる。 例えば、AがBに不動産を虚偽で売却したうえで登記をしたときにはAB間の取引は無効であるが、その登記済みの不動産をCが買収した場合に、CがそのAB間の取引が虚偽であることを知っていた(悪意である)ときには、ABはCに対して当該不動産の所有権移転が無効であると主張できる。しかし、Cが知らなかった(善意である)ときには、その主張はできない。悪意の場合には、善意の場合に比べて法的に保護を受ける効果が劣るのである。

アスファルトシングル葺き

アスファルトシングルとは、基材(無機系材料)にアスファルトを塗覆した柔軟性のある板状の材料である。軽量かつ安価で、複雑な屋根でも加工しやすく、防水性、耐震性にも優れている。このアスファルトシングルで屋根を覆うことを「アスファルトシングル葺き」という。具体的な工法としては、アスファルトシングルを接着剤で下地に張る方法や、釘打ちによる方法がある。

アスベスト

珪酸(けいさん)マグネシウムを主成分にした繊維状の鉱物で、耐熱材、耐火断熱材、絶縁材、補強材など幅広い建築材料などに使われてきた。ギリシャ語で「不滅の」という意味を持ち、日本語では「石綿」ともいう。直径1ミクロン以下の細長い微細な繊維を吸い込むと、石綿肺、ガンなどの病気の原因となり、人体に有害なことから、新築時はアスベストは使用されなくなりつつある。その一方で、建物解体時の飛散防止対策や処理方法が問題になっている。

頭金

住宅などを新築したり購入する場合に、建築費や購入代金のうち金融機関からの借金で支払う金額を除いた部分のこと。本来は、引渡しまでに現金で用意しなければならない 自己資金の一部になるが、頭金相当額を身内の借金や社内融資などで賄うこともある。頭金不足の人向けに、分譲住宅の 売主が通常のローンに加えてノンバンクなどの「頭金クレジット」を付けることもある。なお頭金には分割払いの最初に支払うお金という意味もある。

アトリウム

もともとはローマ時代の中庭や中庭付きの大広間のことだが、現代ではグリーンや池などを設け、人工的な自然環境をつくり出す、建物に囲まれた中庭、吹き抜けなどの内部空間を指す。

アパート

英語の「アパートメント(apartment)」を略した言葉。わが国では1階建てもしくは2階建ての共同住宅で、建築構造が木造または軽量鉄骨構造のものを一般的に指している。しかし最近では2階建ての共同住宅であっても、重量鉄骨構造のものがあり、また外壁・内壁も軽量気泡コンクリートパネル等としているものもある。このため、マンションとアパートの外観上・構造上の区別がつきにくくなってきている。

アプローチ

直訳すると「何かに近づく道」とか「接近すること」。不動産では3つの使い方がある。1つは、 最寄り駅 から現地へ行く道の状況という意味。坂道の有無、歩道の整備状況、交通状況などが含まれる。2つめは大規模マンションで、団地の入口から各住戸の玄関までの状況を示す。歩行者と車の入り方、駐車場との関係などが含まれる。最後に、一戸建ての場合に、敷地の入口、 門扉などから玄関までの状況、 カーポートの配置などを示す。

雨どい

屋根面を流れる雨水を地上や下水に導くための溝形や管状の部材のこと。いわば雨の道で、横方向に流す軒樋(のきどい)、谷樋(たにどい)、縦方向に導くための竪樋(たてどい)、横樋(よこどい)と竪樋をつなぐ呼樋(よびどい)(形状が似ているので鮟鱇=あんこうともいう)などがある。ちなみに、ボーリング競技でいう「ガータ」は、英語で雨どいのこと。

網戸

外部に面した開口部に取り付ける網入りの戸。ガラス戸と併用することが多い。自然の風を室内に取り入れながら蚊やハエの侵入を避けるのに使われる。フレームはアルミサッシや木、網はポリエステル製やステンレス製など。なかでもポリエステル製は軽く、水洗いできるので手入れが簡単。以前は冬場ははずして収納する習慣だったが、最近では使わないときは 引き戸の柱部分にプリーツ状に折り畳んで収納できるものも登場している。

アルコーブ

マンションの玄関前で、外壁面から少しくぼんだ形になっている空間のこと。玄関ドアを開け閉めするときに 共用廊下を人が歩いていてもぶつからない。また、外からの視線が遮られるなどのメリットがあり、プライバシーを高める。語源は、凹所を表すアラビア語の「al kubbe」。建築用語では、本来は、部屋の壁を後退させて設けた付属的な入り込み空間を意味する。奥まった私室、書斎コーナー、 床の間などもアルコーブの一種。

アンカーボルト

布基礎(ぬのきそ)にあらかじめ埋め込んでおく棒状の金物のこと。布基礎と土台を緊結するための重要な金物である。